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「それは、ないと思うな」
とうとう本当のオリジナル生物を創り出したらしい。
でもだからってこれは、ちょっと。
「しなやかなボディ、お茶目なお鼻。と、とってもキュートじゃないか」
全体的に鹿みたいなフォルムなのに、とんでもなく不可解な顔。
鼻が、うん、鼻が。
「名前はゴーゴリアムで、ゴーゴリ……なんなのだその目は。あああ、もうこれを見ろ」
僕の視線に堪え兼ねた自称神様は、何もない空間から僕の生物図鑑を取り出した。
「ほら、ここ。このページの」
世界の珍獣。
そこには確かに、目の前にいる動物がいて。
「私のセンスがないとかそういう訳じゃないのだ。分かったか」
「サイガ、本当だ。この辺りのページ、ちゃんと読んでなかったよ」
て……あれ、良いのかな。
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