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「なんの大将か………見ればわかるよね?」
ギラりと獣のような目が輝いた。
そりゃ、わかりますよ。さっきまでドア蹴破ってたんだから。
志野くんが俺の髪の毛を匂う。
やばい、焼きそばパンがバレるか……。
「まぁそれなりに仲間思いの優しい大将なんだぁ」
「……」
「だから、仲間がやられた時はやり返すの。もち、倍返し」
「……」
「…ねぇ。聞いたことない?」
志野くんが俺の耳元に口を近づけた。
やめろ、くすぐったい。
だが、これでようやく口の息を気にすることなく話せる。
「何を?」
「やっと口開いてくれたね。もしかして、照れてた?俺、カッコイイから」
「うるせー卵肌。フリスク食いやがって」
「ふふ。なんだ息のことか」
「うわッ…!?」
ふぅ、と耳に息を吹きかけられる。
思わず、身がすくんだ。
「や、やめろよ…」
「―――ねぇ、教えてよ」
「だからっ……何を…!」
「"Light gray(ライトグレイ)"やったのお前だよね」
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