2380人が本棚に入れています
本棚に追加
/167ページ
「ちーちゃんさぁ…今何時だと思ってんの?」
「え、それお前が言う?8時30分、学校行けよ」
「わお遅刻www」
そうのんきに言うゆーたはそのまま洗面所に向かった。
俺も時間を見て、今気づいた。
今日どうしよっかなぁ…そろそろ成績やばそうだし…。
「ちーちゃんさぁ!いつになったら学校来んの?」
ナイスなタイミングでゆーたが洗面所から尋ねてくる。
それを今考えてたんだよっ。
「逃げるばっかしてても解決するようなことじゃないでしょー!?」
パシャパシャと水の音がした。
顔を洗っているようだ。
「ちーちゃん強いんだから、大丈夫だよw」
「ゆーた。お前、俺が志野くんに勝てると思うの?」
「んー……」
洗面所で顔を洗ったせいで髪を少し濡して来たゆーたがこっちに来て、首をひねる。
見た目はほんとただのイケメンだから、水も滴るいい男。
「互角かなwでも、ちょっとだけ志野くんが上かもね」
「なにゆえ?」
「なにゆえwww俺、学校で見かけたけどあれってガチの総長顔じゃない?」
「顔かい」
「俺はちーちゃんの幸せを祈りつつ、ひそかに志野くんとちーちゃんの恋の発展を期待してるからさw顔は大事」
ゆーたがアホなこと言ったので、とりあえず分厚い本を投げておいた。物は大切に。
最初のコメントを投稿しよう!