2:ねぇ!!ドアを開けてぇえええ!!!

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「速達!!!!立花宅急便です!衿原さんに宅配便でーす!」 さきほどまで俺の家にいた声が右から左に流されていく。 ――ガンッ!! 急いでドアを閉めた。 が、それよりも早くドアに革靴を挟まれてしまった。 そして、長く骨ばった指がドアを開けようとしてくる。 あの瞬間、ドアを開けたその先にはゆーたが。そして、そのゆーたの隣にはうすら笑いをしたアイツがいたのだ。 ドアを挟んだ、静かな攻防戦が始まる。 「―――ゆーたぁ゙!!!なんで志野くんいんだよ!?!?!?」 「衿原さん宛のお荷物です☆」 「受け取ってくださーい」 「受け取り拒否だ!!!誰が頼んだ!!」 「今朝言ったじゃーん、私利私欲♪」 「くそがッ………!」 ヤバイ。大声出してたら力入んねぇ…。 それにゲームのしすぎて指が痺れてる。 でも、意地でも開けるわけには行かない。開ければもう俺は終わりだ。ここには逃げ場がない。 志野くんの方は足も挟んでるからまだまだ余裕そうで、俺はもううめき声出てる。 「くっ………」 「おはよう、千明。朝から元気だね」 「…っ……うるせえッ…!」 「全然学校来ないから、雄太に届けてもらっちゃった」 「……んのっ、やろ……!」
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