2:ねぇ!!ドアを開けてぇえええ!!!

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「何か飲む?」 「じゃ、キャラメルマキアートを」 「ねーよ。包丁投げるぞ」 今。リビングのソファには志野くんがいる。 ここをどこだと思ってるんだ。俺の家だぞ。 んな、偉そうにするんじゃねぇ。 とは言っても客人なので、コーヒーぐらいは入れてやる。 だが、早く帰ってほしいので量は少なめにした。 「さっきまで喫茶店にいたんだけどさ、ブラックコーヒー飲んじゃって」 「ふーん…」 「で、甘いのが飲みたいなぁと思ったんだけど」 「へぇ」 「やっぱりないよね、キャラメルマキアート」 「ねーよ。だったら帰れ」 と言いつつも、湯気の立つコーヒーを目の前に置いてやる。 うわぁ……矛盾。 ソファに座った志野くんは、机に置かれたコーヒーに手を伸ばし、その香りを嗅いだ。 「インスタントだね」 「うるせぇ。下から殴るぞ」 「俺、結構インスタント好きなんだよ?」 「うるせぇ。早く飲め」 そして願わくば帰れ!!!! ……もちろん帰る訳ないのは十分承知している。 机を間にして、志野くんの目の前に座る。 コーヒーを飲む姿が様になってて、見てると無性に腹が立つ。 「お前うざいってよく言われねぇ?」
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