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そう俺が言うと、志野くんはコーヒーを飲むのをやめて俺を見つめ返してきた。
「ううん。全然。むしろ、喜ばれるよ?」
「女はな」
聞いて損した。
俺が腹立っただけで終わった。
くそ。うざい。
あーはいはい。
志野くんとってもかっこいいからなー。女の子にモテモテなんだよきっとー。
………………なんか虚しくなった。
「なんで、ゆーたと一緒だったわけ?」
「ほら。さっき言った喫茶店でね、偶然会ったの。雄太が俺のこと知ってたみたいで、言われるがままついて来た」
「チッ……アイツ殺す」
「わぁ、怖い。そういう千明も、猫かぶりって言われない?」
なんだそりゃ。てか、全然怖がってないだろ。
「なんでだよ。そんなの言われたことねー」
「えー…?だって、超普通な見た目なのに超口悪いじゃん」
「悪かったな、ギャップありすぎて。つか、俺はイケメンな方だ」
「んー、イケメンって言うより美人じゃない?女顔」
ピクりと、こめかみがひくついた。
別に怒ったわけじゃない。そんなのもう昔から言われまくってるから慣れっこだ。
でもきっと、無意識に反応しちゃうんだろうな。
「それに、俺のチームに勝つんだからケンカもそうとう強いよ。見た目とのギャップありすぎ」
「…………」
「1人でやったの?」
「……ゆーたはやってねぇよ」
「だろうね。たかが1人にやられたって皆言ってたし」
「…………」
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