2:ねぇ!!ドアを開けてぇえええ!!!

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「はは。こりゃ、強い。アイツらも負けるわけだ」 「知らねーよ」 「でも、俺のがもっと強い……」 「知らねーよ」 俺がキレ気味に言った。 すると、フラフラしていた志野くんが急に襲いかかってきた。 フラフラしていたのが演技だろうとなかろうと、その速さは尋常ではなかった。 反応に遅れた俺は腹に力を入れて、志野くんの拳を受け取る。 「ぐッ…ぁ…!」 「ね?」 殴られたとこがジンジンと痺れる。 それにガードしていても拳の威力が内臓に響いて、胃の辺りから吐き気がした。 「かはッ…!……こんのっ……!」 俺は勢いよく左の拳を飛ばす。それは避けられるが、右足を使って腹に横蹴りを入れた。 お見事、綺麗に決まる。 その衝撃に志野くんは眉間にシワを寄せ苦しんではいたが、瞬間的に俺の足を掴んでバランスを崩してきた。 「ぅわ…!!」 片足を掴まれ、地べたに醜く倒れ込んだ俺。 ギリギリと、右の足首に力が込められる。 「うわー、だっさ」 「黙れよ、志野くん」 「この状態なんかエロいね。ちょっと黙っててよ」 「死ね、くそや……ろっ!」 右足が持ち上げられているのを利用し、俺は腕の力だけで体を起こし、左の足で志野くんの太ももを蹴りあげる。 「い゙ッ……!」 ひるんだ隙に右足を引き戻し、片膝をついて体勢を立て直す。 そりゃ、俺が身を持って味わった攻撃だ。かなり痛かったのをよく覚えてる。
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