3:仲良しこよしな人間関係

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庭にある小川からチョロチョロと水の音がする。 その近くの庭池には錦鯉がいて、昔はちよちゃんによく石橋から池へと落とされた。 嫌なことを思い出して、気が滅入りそうになる。 「千明と衿原さんって親子じゃないんでしょ?」 「ん?あ、ああ…」 こそこそと大雅が話しかけてくる。 「仲いいね。てか、良すぎ?」 「んー…前はこんなに話さなかったかなぁ……苦手だったし」 「ああ。暴力受けてたんだっけ?」 「笑いながら言うな。まぁ、俺が精神的に大人になったってことだろうな」 「千明ってたまに自虐するよね」 その余裕ぶった顔面に拳を飛ばしたが、ひょいと避けられた。 この野郎………ほんと、殺意芽生えることばっか言いやがって……。 しばらく、歩きながらの攻防戦を行った。 大暴れしない程度の攻防戦……肘鉄とか足の指を踏むとか、膝裏蹴るとか……かなりちっちゃめの。(※小さめの) 「チッ……大雅てめぇ、帰ったら覚えt」 「――きゃあッ!?」 「うわっ!」 ドン。 廊下の曲がり角で、不覚にも後ろを向いてしまっていた俺は、誰かと衝突してしまった。 その衝撃で、柔らかくて力の弱い華奢そうな体が跳ね返ったので、慌ててその腕を掴む。 「おっ…と!大じょう……………………あ」 「痛たたタ…タ……………………あっ」 腕を掴んだ俺と、掴まれた女。 2人とも固まったまま、お互いを見つめた。 あの日とは髪型が違うが、眉上パッツンの前髪。それに、あの左耳の下にあるハート型をした独特の痣は……。 「ち……よちゃん…………?」 「…ちー、ちゃん……?」 なんとも、少女マンガ的な再会。
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