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いや、嬉しいけども……!嫌じゃないけども……!
このままじゃ俺、倒れそう!
視界もぐらつき始め、フラフラとする。いよいよピンチ。
「こら、お嬢様。そんなことはしてはいけません。品がありませんよ」
「むぅー……」
「私にもよくお気持ちはわかります。しかし、女の体をそんな風に使うのではありません」
「……わかったよぉ。蝶姉、ごめん」
するりと、あのマシュマロが離れていった。
ちよちゃんは少ししょんぼりしてるけど、……ああ。蝶子さんにマジ感謝だ…。
俺が足元がおぼつかない状態でいると、腕を掴み体勢を整えてくれた大雅。
てか、元はといえば、全て貴様のせいぞ。
「可愛い彼女だね。今時、あっかんべーだって」
「てめぇは後でしばく」
「胸擦り付けられただけでめまいとか、てめぇ童貞かよ」
はいはい。そうですよ。政宗さんの言う通り。
どうせ彼女いない歴イコール年齢ですよ。わかってるよ、そんなこたぁ!
「おい。そろそろ行くぞ、遅くなる」
「えー!?帰っちゃうのー?」
「お嬢様もなぎなたのお稽古がありますでしょう。さ、行きますよ」
「あ、そうだね!そうだった!ちーちゃん!また遊びに来てね!」
「…ああ」
じゃあねー、と手を振りながら去っていくちよちゃん。
…………何、なぎなたの稽古って。かなりガチなやつじゃね?
女の子に何ちゅーこと教えてんの、白羽さん。
俺、もう超怖いんだけど。今度、ケンカしたらほんと殺される確率高くなってるよ。
―――嵐が去った後の俺たちはとても静かで、帰りの車でも一言も話すことはなかった。
ただ、あの胸の感触だけが腕に残っているので、ふわふわする。
やっぱ、おっぱいっていいもんだ。
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