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机に腰掛け片膝を立て、その長身を折り畳むようにして、周防は僕に目線を合わせる。
長い話になりそうな予感がした。
なので。
「そうかそうか知らねぇのか、んじゃあこの俺が無知な親友のために、一丁教えてやるとするかねぇ」
などと始まった辺りで、メッセンジャーバッグの草臥(くたび)れたベルトを肩にかけ、歩き出すことにした。
勿論、彼もついてくる。歩く彼と並ぶと、僕の矮躯(わいく)がさらに小さくなったように感じた。
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