scene1「半身の世界」

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「決まったアクション、ねぇ…」 僕はやはりどこか釈然としない物を感じながら、復唱した。 彼女は至って本気のようだが、どこか胡散臭いような、信用の置けないような。 昨日の体験が無ければ一笑に伏していたような、トンデモ話である。 そう。 昨日の体験が、無ければ。 「…………なぁ」 頭の中に、不意に浮かんだ疑問だった。 しかし、ダイレクトに言葉にして良いものか、数瞬の思案。 その結果、実に不躾に、僕は訊くことにした。 「経験談というけれどさ、アンタはどれ程長い間、アレに襲われ続けているんだよ」
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