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「決まったアクション、ねぇ…」
僕はやはりどこか釈然としない物を感じながら、復唱した。
彼女は至って本気のようだが、どこか胡散臭いような、信用の置けないような。
昨日の体験が無ければ一笑に伏していたような、トンデモ話である。
そう。
昨日の体験が、無ければ。
「…………なぁ」
頭の中に、不意に浮かんだ疑問だった。
しかし、ダイレクトに言葉にして良いものか、数瞬の思案。
その結果、実に不躾に、僕は訊くことにした。
「経験談というけれどさ、アンタはどれ程長い間、アレに襲われ続けているんだよ」
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