scene0 「否定屋の彼と。」

9/10
前へ
/422ページ
次へ
この物語を語る上で、これだけは明らかにしておかなければならない。 明らかにしておかなければ為らない。 成らない。 何も成すことができない。 なら、せめて朗々と語ることにしよう。 何にもなれない与太話なら、せめてカラフルに彩るとしよう。 僕は一人立ち上がる。 椅子に座った彼は意外そうに僕を見つめながら、それに続く。
/422ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加