scene0 「否定屋の彼と。」
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この物語を語る上で、これだけは明らかにしておかなければならない。 明らかにしておかなければ為らない。 成らない。 何も成すことができない。 なら、せめて朗々と語ることにしよう。 何にもなれない与太話なら、せめてカラフルに彩るとしよう。 僕は一人立ち上がる。 椅子に座った彼は意外そうに僕を見つめながら、それに続く。
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