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と、まあ。
ここまで僕の物語を、半身の世界を、そのプロローグを覗いてもらった訳だが。
もうわかってもらえただろう。
僕はこの物語において、まったくと言っていい程に力を持っていない。
最弱にして最低のカード、それが僕である。
名乗りすらしていない僕である。
しかしここまでに登場した彼女。
同じく名乗りすらしていない彼女と名ばかりが自由に闊歩する怪人との戦いに巻き込まれていくにあたって、このままではいけないだろう。
弱いままでは何一つ守れない。
守られるばかりで、失うばかりだ。
まだ半分も出揃っていない役者を、悪戯に消費するだけだ。
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