794人が本棚に入れています
本棚に追加
「風間、ガードの件だが、くれぐれも頼むぞ」
「ご心配なく。直接何かを仕掛けてくるほど愚かではないでしょうが、君も充分気を付けてくださいよ。昨夜のように、所在が確認できないのは、困りますからね」
「……わかった。引き続き調査を頼む」
「へっぽこ探偵に、お任せあれ」
どうやら、
5分間の密談は、少しばかりタイム・オーバーして終わったらしい。
応接セットの方に、チラリと視線を向けると、
にっこり、会心の笑みを浮かべた探偵さんの視線に、がっちりと捕まってしまった。
私が、聞き耳を立てていたことなんか、全部お見通し。
そんな笑顔に、たらりと、冷汗が伝い落ちる。
やっぱり、麒麟探偵は、あなどれない人だ。
最初のコメントを投稿しよう!