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喉が渇いていたのは本当らしく、
持って行ったアイスコーヒーを、一口ごくりと口に含んだ探偵さんは、『お、これは美味しい』と、目を丸めたと思ったら、
その後、ごくごくごくと、一気に残り全部を喉を鳴らして、飲み干してしまった。
すがすがしいまでの、その飲みっぷりに、思わずこみ上げる笑いの衝動。
なんだか、子供みたいだ。
反応が、素直というか、
いちいちリアクションが、ユニーク。
面白い人だなぁ、この探偵さん。
ぷはぁっ! と、
実に満足げな様子で息を吐く探偵さんに、なんとも形容しがたい乾いた眼差しを向け、
谷田部課長は呆れたように、小さな溜息を落とす。
「お前は……、あれだけ細かく注文を付けたくせに。もう少し味わって飲んだらどうなんだ? ありがたみがない奴だ」
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