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探偵さんの分のグラスを下げて、腕時計に視線を走らせれば、12時10分。
既に、お昼を回っていた。
中央病院までは、ここから車で約30分ほど。
今から向かえば、午後の診療開始時間には、余裕で間に合う。
朝食がだいぶ遅かったから、昼食をとるには、まだ早いとは思ったけど、念のため。
「課長、お昼どうされますか?」
キッチンスペースから、
ソファーに腰を下ろして、アイスコーヒーの残りを飲んでいる課長に聞いてみる。
「ああ……昼か。俺は、まだいいかな。あまり食欲ないし。君はどうする? 何か食べるなら、ルームサービスを取るけど」
ルーム・サービス!
課長の口から、当たり前のように飛び出した、ハイソ・ワードに、思わず目を丸める。
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