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自分では絶対に断られると思っていたし、それも覚悟の告白だった。
だけど――俺、白川俊也と、目の前で俺を睨んでる瀬戸大地は恋人になれました。
「お前な? 世の中やらにゃあならんことがあるだろうよ。二度も三度も誤魔化せると思うなや」
「……はい」
「あ? 聞いてんのかこの野郎」
「もう、許してください」
舌打ちしてそっぽを向いた瀬戸くんにホッとする。マジギレした瀬戸くんは十五分間くらいキレっぱなしだったのである。
日々罵倒されている俺だけど、別にそういう性癖を持つ特殊な人種ってわけじゃないんだよマジで。
頬杖をついている瀬戸くんを見ながら、乾いた唇をなめた。
「なに見てんだよ?」
「え、いや、うん」
「自己完結やめて下さるかしら? 甚だ不快なんですけど」
「ええぇー……」
ダメだ、俺の手には負えない。
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