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俺はいつも弱気だし、押しに弱いし瀬戸くんにも言い負かされる。
勢いに任せて泊まってなんて言って困らせて、挙句の果てに服まで汚して迷惑かけて。
「はあ……」
溜め息しか出てこない。ブルーだ。いや、もうブルーを通り越してネイビーブルー、紺色だ。
「白川ー、バスタオル持ってきてくんね?」
こもった声が風呂場から響いてきて、急いで俺はバスタオルを持って行った。
ここに置いておくよ――と言おうとして口を開く前に風呂場のドアが開いた。
「サンキュ……ん? 早よ渡してくれや」
眼を見開いて固まってしまったのは、もう、瀬戸くんが真っ裸でこっちを見ているからに他ならないんですけど。
「おい?――コラ! 寒いだろうが!」
「は、はい!!」
タオルを受け取った瀬戸くんがそのまま身体を拭き始める。大事なところとか丸見えなんですけど気にしないのかな瀬戸くんだから。
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