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いくつかのすれ違いの間を、木枯らしが吹き抜ける。不安で押しつぶされそうな夜は、来ないで欲しいと願う毎日。
それはもう、埋めることの出来ない大きな溝になってしまっていた。
そして、粉雪が空から悲しく落ちてきたあの日、告げられた別れの言葉。
私から遠ざかっていく背中を見て、
心の何処かで、ホッとしたのも本当なの。
いつか来るんではないかと、「終わりの予感」に、もう怯えなくていいんだって。
でも、時間の経過と共に、隣にはもういない温もりがあまりにも寂し過ぎて、私は声が引きちぎれるほど泣いたんだ。
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