始まりは乗用車

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っつ! 「驚いているね、それもそのはず。見ず知らずの者に名前を知られていたらね」 そう、榎本章とは俺の事だ。 「年齢、17歳。家族構成母、祖母そして犬。趣味は読書とゲーム。通っている学校は都立園生高等学校。………あっているかな?」 …………。ストーカーなのか?この男は。 「はい、あっています」 口調こそ落ち着いているが、目の前の男に改めて恐怖を抱いた。先程とは別の。どこまで知っているんだろうか。まさか、あの事まで………? 「別にストーカーではないよ?ここにある資料をそのまま読んだだけだ。…スポーツ経験も多いみたいだね」 男はその資料に目を通して行く。そしてあるページで手を止めこちらを一瞥する。そしてニタニタといやらしい笑みを浮かべ口を開く。 「君は残念な人間だったんだねえ」
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