一富士二鷹三茄子

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山内さんはとどいたコーヒーを一口飲んで答える。 「好きだからだよ、」 まじか!堂々と答えるなよ! 「それから、好きゆえの独占欲、かな」 「どくせんよく…」 「西川くん、ない?」 「オレ…も、ありますよ、マキちゃんが男としゃべってるのおもしろくないです」 「それと一緒」 ほら解決!と言わんばかりのドヤ顔… いや、一緒じゃないから! 相手が男だから!! 「…笹本さんに脅されて付き合ってるとかじゃないんですか?」 「ははは、脅されて性的関係もってたら強姦だよ、捕まるって」 わらってる… 笑い事じゃないし! 強姦される女子の気分を味わったんですけど!! 「あ、おれは男だから強制猥褻になるのかな…?西川くん、詳しくない?」 知らねえ!! もう、どっちでもいいです… オレはわけがわからなくなってきていた。 「笹本さんってオレにとっては宇宙人みたいなんですよ、だから、山内さんが付き合ってるのがふしぎで…」 「性的関係のほう?」 「ああ、まあ、はい、それも含めて…」 「うーん、そうだなあ…」 オレは冷めたコーヒーを飲みながら、山内さんの言葉を待った。 「だってさあ、その宇宙人みたいな笹本幸成がおれのものなんだよ?すごくない?」 …え、 「おれだけのもので誰の手にも入らない、すごいでしょ?もちろん、西川くんにもあげないよ」 オレの脳裏には、ゲームの召喚獣が浮かんでいた。 確実に、課金ものの、超レアキャラ… それは、すごいかもしれない。
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