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隼人「さーあ、改めて始まりましたっ! 植木蜂主催【スター6666個記念、王様ゲーム企画】! 司会はこの俺、門福隼人<カドフク ハヤト>と」
ファーナ「ふぁーな、おおくりするよー!」
2人「いぇーい!」
仲良くハイタッチを交わしあう司会者達。
そんな2人のハイテンションな言動とは違い、会場は微妙な空気に包まれている。
ジャック「……大人しく座ってやったはいいが、早速帰りてぇ」
グレ子「抜け道無いのかよ……」
せりな「はあ……早く終わらないかしら」
クリス「プリン食べたいなー」
明らかに参加者の一部から帰りたいオーラが漂っている。
帰りたいのに帰れないという現状が、彼らのやる気をいつもの数百倍くらい削っていた。
隼人「おいおい暗いなー。もっと明るく行こうぜー」
ファーナ「おわったら、かえれるよー!」
ジャック「……ホントだろうな?」
隼人「ホントホント!」
アル「いいじゃん、ジャック。隼人はよく知らねえけど、ファーナは嘘つかないし」
アルデュークの混じりっ気ない言葉に、ジャックは数秒後頷きで返した。
ジャック「……ま、アルがそう言うなら信じてやるよ」
隼人「はいはいっ、じゃあ時間も押してるし早速説明するぜ!」
励「何を?」
隼人「王様ゲーム!」
グレ子「いや、主語を先に言えよ」
アキ「早速脱線してる……」
司会者がすでに司会から降ろされそうなぐらいの進行の遅さに、一部の人間が「大丈夫かこいつら」と不安を感じ始める。
そんな空気に動じず、1人が片手を挙げて発言した。
スイ「……で、王様ゲームって何なんだ?」
シキ「わたし達、こういうの初めてだから教えてほしいな」
彼らの質問に、その場が少しいい感じに軌道修正された。
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