第0話

2/9
前へ
/87ページ
次へ
隼人「さーあ、始まりましたっ! 植木蜂主催【スター6666個記念、王様ゲーム企画】! 司会はこの俺、門福隼人<カドフク ハヤト>と」 ファーナ「ふぁーな、おおくりする! よっ!」 仲良くハイタッチを交わしあう司会者達。そんな2人のハイテンションな言動に、その場にいた人間は皆呆気に取られてしまう。 が、その中の1人が面倒臭そうに一歩前に出て口を開いた。 ???「おい、ちょっと待て。説明も無しに2人で勝手に盛り上がってんじゃねえよ」 隼人「え? 今言ったじゃん。“王様ゲーム企画”だって。俺、ちゃんと言ったぜ?」 ???「いやいや、明らかに説明不足だろうが。いきなり変な招待状送られてくるわ、参加に丸したら急にここに飛ばされてくるわ、あんたらは勝手に話し始めるわ……そもそも何で俺がツッコんでるんだよ!」 ??「ま、まあまあジャック。この人達だって悪気は無さそうだし……」 明らかに興奮状態のジャックを宥めたのは、彼の横にいたツインテールの少女だった。 ジャック「アキ……いいか、こいつらは悪気は無くても、悪意の塊なんだよ」 アキ「そうかなぁ……」 隼人「あ、夫婦喧嘩終わった?」 アキ「してないよ!?」 ???「……そもそもあんた、聞く気無いだろ。遊び始めてるし」 ジャックから少し離れた場所にいた袖無しパーカーの少女が、会話に参加する。 彼女の言葉に少し驚き、ジャックは司会者の方を見返した。 ……いつの間にか司会者の隼人の後ろには、1台のガチャポンが置かれていた。しかもジャックが喚いている間に何回か遊んだらしく、隼人の手にはガチャポン特有のカプセルが握られていた。ポケットもいつの間にか膨らんでいる。image=487141854.jpg
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加