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グレ子「……何だ?」
訝しげに後ろを見つめるグレ子。
??「ん……あれ? ここは……?」
???「いったた……あれ!? プリン! 私のプリンはっ!?」
????「く、クリスさん、とりあえずどいてくださ……っ」
真衣「いち、にい……ろく。わー、団体さんだね!」
真衣の言う通り、そこには6人の人間が倒れこんでいた。いや、正確には1人だけ見事に着地? に成功している。
?????「ここは……あんた達は?」
現状を把握出来ていないのだろう。着地にたった1人成功したピンク髪の少女が、真衣達に問いかける。
それに真っ先に答えたのは、“自称”司会者の隼人だった。
隼人「え? 届いただろ? 招待状。ここは王様ゲーム企画の会場だぜ」
クリス「王様ゲーム企画ぅ? まさかあれ、本当だったなんて……ていうか私のプリンどこっ!」
先ほど“クリスさん”と言われていた紫髪の少女が、尻に敷いている(物理)少年の上に座り直してそう言った。
????「クリスさん、とりあえず落ち着いてください!」
クリス「私のプリンー!!!!」
よほどプリンが好きなのか、クリスは仲間であるはずの少年の言葉を無視して叫ぶ。
真衣「はっ! あの人はもしや……かの有名なプリン様!?」
グレ子「プリン様? 有名なのか?」
真衣「風の噂で聞いたことがあるよ。プリン様……私にはそう呼ぶ義務がある……!」
ジャック「ちょっと待ておい、戻ってこい」
話が余計にややこしくなると察したジャックが、真衣の頭をキャスケット帽越しに軽く掴んで止める。
真衣「はっ! 私は何を……」
グレ子「真衣……」
わざとらしく覚醒したような反応をする真衣を見て、グレ子は溜め息を吐いた。
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