エピローグ

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携帯が鳴りました。 京極君からです。出ないつもりがコールが止まりません。迷いに迷った末に受話器を取りました。新幹線は加速します。 「はい、矢島です」 「みなみさん。どうして時間を教えてくれなかったんですか」 「――ごめんなさい。会ったら新幹線に乗れなくなる気がしたんです」 心臓が壊れそうでした。 「乗らなければいいのに。迎えに行くと僕は言いました」 「私、京極君と同じ大学に行きます。だから春になったらまた会えますよね」 京極君の後ろにアキちゃん達が居ます。ホームがとても遠いです。新幹線は既にプラットホームを離れて、京極君の姿は見えなくなりました。
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