第一話「僕が変われば」

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僕に対して誰とも態度を変えずに、接してくれる。 皆の間だけにある『暗黙のルール』みたいなのは、あの子には一切ないように思える。ただ鈍感なのか、とも思ったけど、あの子の人柄なんだと僕は思った。 あれからお互いの顔と名前はすっかり覚えて、校内でスレ違う時は必ず僕の事は「野城くん」と呼んでくれた。 挨拶を交わす程度だけど、徐々に親しくなってった。校内だけだけど(笑)。 事実 僕は、親しい女の子が出来たのは、君が初めてかもしれない。僕はイマイチ慣れなかったけどね。 僕は、元から恋愛には興味がなくて知識も乏しい。 だから彼女といて楽しいその気持ちは恋愛感情なのかどうかさえ、その時は分かってなかった。 だって、ただ単に異性といて『楽しい』と思えても、それが『恋愛感情』だとは限らないし、また別の次元の話だろう?
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