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「じゃあ適当にグループを組んで、練習をして下さい」
先生の声のあと、ガヤガヤと生徒たちが移動する音。
二時間目の英語の授業。この日はコミュニケーションの練習をしていた。
僕は特に相手もいなかったから、教室の一番端の列の後ろの自分の席に座ったまま、一人教科書を見ていた。
周りには僕以外に一人の生徒はいなくて、僕だけが孤立していた。
「余ってる奴は…あっ、野城。一人か?そこの松山。おまえらのグループに一緒に入れてやりなさい。野城、これは英会話だ。いくら君でも一人では身に付かんぞ?」
先生は少しおどけた口調で、僕の一番近くの男子のグループを指差した。
先生に声を掛けられた そいつらは、僕の方を向いて、超嫌そうな顔をする。
まぁ、いつもの事だ。
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