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僕は知ってしまった。
産まれてから高校生になるまで、成長する過程で、現実ではときめきや心が踊るような事が消えていった。
寧ろ、辛い事ばかりだ。なのに便利になって行く世の中。
果たして、この現実で僕は生きているのか?
生きていると実感するような心が動く事はあるのか。
それこそ、本やテレビやゲームの中で探すしかないのか。
つまらない世の中。
昔の人が今のこの世界を見たら、喜ぶだろうか、それとも逆にこの世界には”何も無い”と蔑むだろうか。
ただ、なんとなく過ぎる日々。
決まった選択肢があり、その中で選ばなければならない自分の将来。
分かっている事程、面白くないモノは無いのではないか。
過去、偉大な先駆者達は未知だったからこそ、そこに夢を追い求め、心踊っていただろう。
逆に言えば、最早、今のこの世界を淘汰した人間には、限られたモノしか残っていない。
しかも、それは限られた者しか知らない世界。
限られた者にしか許されない世界。
僕はこの世界を本当につまらなく思う。
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