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~そして現在~
伊藤は今でこそオフェンスに関して控えめだ。
しかし、去年までは違った。前線は、長谷川もいなかったし、湯浅もいなかった。
オフェンス力が上がる前までは伊藤の強引な突破をし、その時6年のFwだった三船 潤希(ミフネ ジュンキ)か朝田にラストパスを送ってどちらかがが決めるというのがカテナチオFCのパターンだった。
それが見破られて、というか誰が見ても伊藤が攻撃の要だとわかるため対戦するチームのすべてが伊藤に執拗なマークとプレッシングをしていた。
それに対して伊藤はある技を覚えた。
それがダイブである。
本来は卑怯とされる技。
審判にダイブとバレれば一発で退場となる事もある。
伊藤は相手の足の動きを観察する。
これは諸刃の剣である。下手すれば退場。最悪の場合は怪我。成功しても卑怯だと揶揄される。
伊藤自身、滅多にこのプレーはしないが、チームのピンチのときにはすることにしている。
彼にも彼なりのポリシーがあるのかもしれない。
ともあれ、今回は渡邉のためにした。
お婆ちゃんのためかもしれないが。
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