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そして今、カテナチオ堺FCの練習場に足を運んでいた。
「お父さん、これって孝裕君のチームでしょ?ていうか、カメラがいっぱいあるね」
長谷川 孝裕(ハセガワ タカヒロ)
現在11歳。小学5年生
サッカーには興味がない私は知らなかったが、今年、夏に日本で開催された、U-12クラブカップに日本の関西代表枠で出場。
そして、ヨーロッパの強豪、ロンドンFCのクラブユースと決勝で当たり、敗れこそしたが、今大会無失点だったチームを相手に、ドリブル突破から1点もぎ取ったことで世界各地のクラブから注目されている選手の一人であるらしい。
「孝裕君は、すごい選手みたいだな。お前も、カテナチオFCに入りたいか?それとも地元の百舌鳥FCでいいか?」
カテナチオFCは殆ど他のJリーグのユースと同じくらいの設備を持っており、大阪の強豪であるビッグスロープFCユースに次いで、設備の点では大阪で2番目のチームである。
クラブカップに出るのは、ビッグスロープの方というのがメディアなどの意見が大多数だった。
カテナチオはイタリア語で直訳だと鍵をかける。固い守備を持つチームのことを指す。
カテナチオFCも固い守備はあったが、攻撃面があまり機能することは少なかった。しかし、長谷川孝裕の加入により、少ないチャンスを生かすことが可能になり、そして、決勝でビッグスロープFCを破った。
カテナチオFCは小学生までで、その後は大半がビッグスロープFCに入る。しかし、年に少数ではあるが、オランダやイタリア、ドイツのチームにユースとして呼ばれるものもいるらしい。
一方百舌鳥FCは良くも悪くも地域のサッカークラブ。初めてサッカーを始める子達が多くいて、女の子も多い。
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