第1章

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毎晩来るので、これは習慣なのだが、気を使っているのか、 お土産のつもりなのか、猫おもちゃを持ってくる。 今日はさっきのリボンだ。おかげで寝室は猫おもちゃが どんどん溜まっていく。ベッドに乗せて隅っこに寝転がる。  もっと真ん中に来ればいいのに。片付けたつもりかな。 そう、思う頃にはノルネコさんは、スヤスヤ寝ている。 リボンまみれなので解いておく。明日は家事もしなくちゃ。 ノルネコさん、手伝ってくれたらな……。  休みの朝は遅寝がしたい。だがノルネコさんは、私が起きる イコールで朝食だと思っている。目覚ましとかは関係ない。 やたら押す。耳元で鳴く。本来ノル猫さんは、静かな種類とも 聞いたのだが、我が家のノルネコさんはやたらに鳴く。  私の顔を押しまくって、体の上をグルグル歩き回っては 顔まで来てから、また鳴く。最近は枕を引っ張るなど高度な 技術を身につけている。  渋々、起きる。ノルネコさんのご飯をあげるのだが、 私はまだ眠い。食べ終わったら、遊んで遊んでの騒ぎになる。 自分も朝食を済まして、昨日持ち帰った資料に目を通す。駄目。 まだ寝足りない。フリスク(スイートオレンジミント)を 5?6粒、口に放り込んだ。  ぐひょおおー!キッツー!ひいいいいい!!  思わずプーっと噴出した。1個か2個にしておけばよか……。 あ、ノルネコさん!それ食べちゃ駄目!あああああああ!  ヒギャアアアア!! ごめんごめんごめんごめん!ハイ!リボンリボンリボンだよ!!  こんな休日が本当は好きです。家事なんかいいですから。
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