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「そうか。じゃあ俺がお守りをあげる。これから先、君がアレと向き合っていけるようになるまでは俺が守ってやる。」
そういうと男の人は、小さな石のついたペンダントを僕の手のひらに乗せた。籠の形をしたシルバーの中に緑色の小さな石が入っていた。そこにチェーンが通っていて首から下げられるようになっている。
「これは、君のことを守ってくれる。肌身離さず持っていろ。」
ペンダントを見つめていた僕に、その人は説明してくれた。
「あなたは誰?なんで僕を助けてくれるの?」
そんな疑問が自分の中で生まれる。今まで出会ったことのないタイプの人だ。今まで知り合った人は、僕の言っていることを信じないか、哀れんだ目で見てくる人ばかりだった。両親だって…。
「俺は【高木 誠(タカギ マコト)】。この近くに住んでいる社会人だ。お前は…名前聞いてなかったな。」
社会人という事は、僕よりも年上だ。
「僕は【新井 彼方(アライ カナタ)】。この近くの中学に通っています。家もすぐ近くです。」
普通なら初対面の人とこんなに話すこともない。しかも自己紹介まで。
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