Absence makes the heart grow fonder.

13/21
前へ
/350ページ
次へ
弾力のあるすべらかな肌に舌を這わせる。 汗ばんで、要特有のどこか甘い匂いを放ち始めた身体を堪能する。 膨らんだ切っ先を舌でなめ潰せば、甘い吐息と共に頭を抱え込まれてキスを落とされた。 丹念に舌先で柔らかく刺激しながら、わざとユックリとわき腹を撫で上げる。 小さく震える身体の間に割り込んで、逃げられないように押さえ込みながら空いた手で、口に含んだ膨らみの対を撫でながらすりあげた。 「ンッ。」 小さく洩らされた声が、防音の聞いた室内に響いて溶ける。 要の顎があがり、頭の上から暖かい気配が消えた。 それがどこかさびしくて。 顔をあげると、要の顎を固定して深く口づける。 さしこんだ舌に、巻き付けるように、寄り添ってくる舌をなめあげてから、歯列の裏側を舌先でなぞる。 小さなため息が漏らされたのを見逃さず、そのまま上顎の窪みに舌をはわせて、甘い吐息を存分に味わった。 胸に置いたままだった手のひらから、規則正しい要の心音が伝わってくる。 その一音、一音が愛しい。 要の命が流れる音だ。
/350ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1806人が本棚に入れています
本棚に追加