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なミスをして、同僚に迷惑をかけた。
こんな事ではいけないと、一人ロッカールームで気合いを入れている最中に、大阪にいるはずの原西が突然現れた。
「お前、今日は外出でつけとくから。篠田の所にいってこい。」
さらに、予想外の言葉をかけられて、二度驚く。
「アイツの身内は、今、海外だろ?
監督から、付き添いについて社長に相談があってな。
現同居人で、元チームメイトがうちにいるっていったら、よろしく頼むだってよ。」
引き継ぎ書を渡されて、何度かまばたきしながら、立ち尽くした。
「俺、今日は予約を受けてて。」
午後からの客アポを思いだしそういうと、丸めたスポーツ雑誌でパコンと頭をはたかれた。
「アホか。なんの為に俺がきたとおもってんだ。
早く行かねぇと、ほかの奴にふるぞ?」
固まったままの俺を見て、苦笑いしながら原西が鞄を投げてよこす。
反射的に鞄を受け取って、お礼もそこそこに病院に向かった。
昨日は断られた面会も、監督からの付き添い連絡のお陰でスムーズに病室にとおされた。
相変わらず篠田の意識は戻らないままだが、いつも通りの顔色でただ寝ているだけのようにもみえる篠田の顔を直接みれた安心感は何ものにもまさった。
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