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『はぁはぁはぁ………っ』
瞼を開くと不意に差し込む光の矢に反射的に右手が世界を暗闇へと覆う。
心臓がまるでぶっ壊れるかと思うようなムチャクチャに速い心拍数、100メートル走をこれでもかってくらい走らされたかのように乱れた呼吸。
しばらくしてそれがどうにか落ち着くと世界を遮る右手をゆっくりと動かす。
するとそこにはどこまでもつづく青、青、青…。
果てしなく無限に広がるその青は、手を伸ばせば届きそうな、それこそ今にも落ちてきそうなくらい近くにある気がした。
『…なんだってんだクソっ!!』
オレはその青に向かって可能な限り叫んだ。
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