たとえ国を敵に回しても~

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「俺も同じ意見だよ」 「僕も右に同じ」 「…インシもそう思う、一人で抱え込む必要は無いよね?」 「うん、みんなで分ければ軽くなるよ!私はみんなのお姉さんなんだから、なんでも背負っちゃる」 「…キリねぇ、むじゅんしてる」 キリが姐御肌を見せようとした所で下の子につっこまれた。 「いまお姉ちゃんが一人で背負うなって言ったばかりなのに…」 「キリお姉ちゃんらしいね」 下の子二人にため息を吐かれる長女…これいかに? 「…ありがとう、でも…」 「それに、アイツの告白を受けるって事はこの家から出て行くって意味だろ?」 「…そして屋敷に軟禁」 「なに!?そんなの国王が許そうが俺が許さんぞ!」 「きゃあ!!」 俺は勢い良く立ち上がって真ん中の子に飛びつき、抱きついた。 たいして抵抗もせずに俺の腕の中にスッポリとハマる。 「考えてみろ、お前はどうしたいんだ?」 真ん中の子は俺の腕の中で泣き出しそうな顔になった。
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