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「んー、コーヒー牛乳かフルーツ牛乳はあるか?」
「はい、ありますよ」
「じゃあソレを一本づつ貰おうかな」
「ありがとうございます…では」
「おう、ありがとう」
少年は二本のビンを渡すと忙しそうに走り去って行く。
この牛乳の代金は最初に札を数枚渡してあるため、ソレから引かれる形になっている。
「…元気ダナー」
「おっ、あんた今日は早いね」
もう見えなくなった少年から視線を外して呟くと宿屋の主人が出てきた。
「まあたまには…奢りだけど飲む?」
「ラッキー!ありがたく頂くよ」
宿屋の主人に一本渡して残りの一本の蓋を開けて一気に飲み干す。
「っぷはー!やっぱり朝はコレだね!ありがとよ」
「いえ、それで情報は集まった?」
「ああ…中で話そうか」
実は…って言うか最初から分かってたんだけど、この宿屋の主人は調停の使者だったりする。
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