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「お帰りなさいませ」
別荘のドアに手をかけると…メイドが内側から開けてくれた。
「…まだ起きてたんだ」
「はい、私以外は就寝させました」
「ジャンケンで負けたの?」
「いいえ、勝ちました」
冗談で聞いたのに、やってやったぞ。的な勝ち誇ったような笑顔で返される。
勝敗を逆にしたのか?
いつもは負けた人だから、今日は勝った人ね。みたいな感じか?
「あ、そうだ…現国王の住んでる官邸の見取り図ある?」
「はい、こちらに」
リビングに移動して冷蔵庫を開けながら聞くと、どうやら俺の考えを先読みしてたらしい。
テーブルの上を見ると数枚の紙が広げられていた。
「飲む?」
「頂きます」
コップを二つ用意し、ブドウジュースを注いでテーブルに置く。
「明日までお時間をいただけるのであれば、官邸の警備情報までお調べ出来ますが…」
「いいよ、どうせあと少ししたら行くから…ありがとな」
警備なんて見つかったら倒せばいいし…流石に今回は殺さないけど。
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