835人が本棚に入れています
本棚に追加
「うそ…」
「…たおした?」
「森の主を…?」
倒れたデカイ魔物を見て驚いてる下の子達の腕を引っ張って森を抜ける。
「で、どうやって戻るんだ?」
行きは崖を飛び下りてきたが…帰りは別の道でもあるのか?
下の子達と来た道を引き返すと崖の手前で足が止まった。
「え?登るの」
「…かんたん」
「見ててね」
下の子の一人が助走距離を取って走り出した。
そして跳躍して渓流の間にある岩を足場に、崖の真下の向こう岸に渡る。
残りの二人も同じようにして向こう岸に渡り、断崖絶壁をスルスルと登り始めた。
うっそー…ロッククライミングしてる奴でも絶対に無理だって言いそうなのに?
「あれ?おとーさん来ないのー?」
「…早くしないと夕飯が」
「そうだった!急がないと!」
器用に登っていく下の子達を見て一応俺も向こう岸に渡り、崖登りに挑戦してみる。
最初のコメントを投稿しよう!