森の主

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「なんとか出来るもんだな」 日頃から握力とか鍛えてなかったらあのままだったな…危ない危ない。 とりあえず下の子達と同じルートで登ってみると、上まで登れた。 どうやら石とかで叩いて登り易いように窪みを作ってるらしい。 …子供のやる事じゃねえよ。 俺は感心しつつも呆れたようにため息をつく。 「お前ら毎日こんな事してんの?」 「そだよ?楽しいじゃん」 「…冒険」 「お腹空いたー!」 別荘に着いたので下の子達に聞いてみると、当たり前のことのように言われた。 ホントに野生児みたいだな、こいつら。 顔とか身体つきと行動が全く合ってねぇ。 そこらの子供みたいに未発達な体でかなり可愛い顔してるのに… 中身が野生児に近いってかなり勿体無い。 「お疲れ様でした」 「ああ…凄かった」 「やっぱりですか?私達も驚きましたよ」 ニコニコ笑顔で出迎えてくれるメイドに癒さながら、夕飯の前に下の子達と一緒に風呂に入る。
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