アノ場所

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「分かりました、暫しお待ち下さい」 メイドはクルリとスカートを翻して、タッタッタ…と駆け出して行った。 玄関に移動し待つこと5分。 「お待たせしました、では参りましょうか」 「伝えた?」 「はい、これでみんなに伝わると思います」 俺はメイドと一緒にアノ場所に向かって歩き出した。 そして別荘から最短距離を歩く事、一時間。 二つ目の森の一番奥深くにある洞窟に着いた。 ココは森の動物や魔物でさえ寄り付かない。 なぜなら… この洞窟はかなりヤバイ場所だからだ。 全長は約1km。 見た感じは普通の洞窟。 何がヤバイか、と言うと… 入口から10mほど入った場所から曲がりくねっていて、そこから先は真っ暗闇になっている。 全く光が入らない、自分の手さえ見えないような暗闇の空間。 更には周りの岩は音を吸収する性質を持っており、どんな些細な音さえも聞こえない。
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