森の主

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「夕飯が冷めるから先にいただきましょうか」 「「「はーい…」」」 子供達は音にビクッとしたもの、渋々さっきまで座ってた椅子に戻る。 笑顔の威圧感…無し。 言い方の威圧感…無し。 雰囲気の威圧感…無し。 俺の説明の仕方だとなにかしらの恐怖を感じるかもしれないが… 本当にただの思いやりしか籠ってない言葉だった。 テーブルを叩いたのは子供達を静かにするため。 …いつから思いやりの言葉が人に何かしらの恐怖を与える言葉に変わったんだろうな? 言葉って不思議ダナー。 同じセリフでも、言い方を変えるだけで相手に与える印象がかなり変わるし。 かと言って機械みたいに淡々と言われてもアレだろ? 人間ならではの感情を込めないといけないとか…言葉ってめんどくさ。 子供達が食べてるのを長テーブルに頬杖をつき、遠くを眺めるようにして見る。 はぁ…これ以上変な事を考えるのは止めよ。
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