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「俊兄のことは話してない。結衣姉が勝手に潜って遊んでたら窒息したって事になってるから。」
「…ごめん」
「このことは、二人だけの秘密にして。今更、裕実には戻れない。」
「いいのか?」
「いいよ。やっと思い出してくれて、私、すっきりしたし。俊兄とは共犯者だね。」
苦笑う 裕実にどう接してあげたらいいのかわからなくなる。
「結衣のままでいるから。俊介は、忘れていいよ。何もかも」
「…忘れらんねぇから 傍にいてやるよ。結衣…」
私を抱きしめた俊兄は、結衣姉の面影を見ている。
ごめんね。結衣姉。あの時、声をかけなかったのは、結衣姉が死ぬことを望んでいたからなんだ。
駄々をこねる 私の好きな色、好きな服好きなアクセサリーを姉は選んでくれた。
けど、姉が、一つだけ譲って くれない物があった。
俊兄さん…
~紅葉の庭~
俊介サイド
~姉のお下がり~
裕実(結衣サイド)
語りが最後混ざりましたな。
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