第2話:変態少年は傷つかない

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 場所は少し変わり、現在紅井家・リビング。  さっきまで玄関で話していた三人だったが、ずっとそんな場所に居るのも何だから、と移動した次第だ。  ちなみに、紅井家のリビングは玄関上がってすぐ左にあり、広さは15畳程である。  そんなリビングのソファーに、紅井と拓二は座っていた。  ナナはと言うと、リビングから繋がるキッチンで三人分のお茶を注いでいる。 「そういえば、一矢……相談があるんだ」  と。  唐突に、ソファーに背を投げ出していた拓二が、肘を太ももに乗せて前傾姿勢になり、指を組みながら切り出してきた。 「……何だよ、相談って」  珍しく神妙な様子の拓二に、何事かと思いつつもそう返した紅井。  何故このタイミングでそんな事を言い出したのかも疑問だったが、まあ(変態とはいえ)友の悩みに何かしら力添えできるのなら気にはしない。  紅井の促しをえた拓二は、相変わらず真剣な眼差しで、 「一矢……どうすればナナちゃんをぺろぺろ出来ると思う? 僕はナナちゃんをぺろってhsってくんかりたいんだ」 「もういい、俺がバカだったよ」  せっかく真面目に聞いてみようと思ったら、その中身は、拓二では絶対に成就不可能なしょーもない悲願だった。しかも、そんな事を真顔で言い放ったのだから呆れるほかない。  後半に飛び出していた新しい動詞にもツッコんでやりたかったが、とりあえずシリアスを返してほしかった。
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