星、落ちて

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その日の朝はどんよりとした曇り空だった。 私は憂鬱になりながらも、ベットから這い出る。 時刻は朝の7時半。 この学園は、全寮制なので教室に着くまで10分と掛からない。 昨日、買っておいたサンドイッチをむしゃむしゃと咀嚼し、学校へ行く準備をする。 「あぁ、やだなぁ」 昨日の出来事を思い出して、目線を下に落とす。 結局、友達は作れなかった。 後ろの子は直ぐに帰っちゃうし、他の子は怖くて喋り掛けられなかった。 悔しかったから「一人でも、生きていけるもの。孤高の天才に理解者などいらないわ」っていう雰囲気を漂わせて堂々と帰っちゃったよ。 見栄っ張り?ええ、そうです。その通り。 どうして、こうも上手くいかないのか。 くそぅ、また今日チャレンジしてみよう。 うん、まだぼっちの子がいるかもしてないし。うん、きっと私だけじゃない。うん、きっとそう。 真新しい紺のブレザーに袖を通し、寝癖が無いか確かめ、傷一つないローファーを履いてドアを開ける。 そうして、独りでトボトボと登校する。 いや、独りでいる時こそ堂々としてなきゃね。 周りに学生がいるなか、スっと背筋を伸ばし、前を見据えて堂々とあるく。 よし、今度からは時間をずらそう。 あんまり、学生がいない時間帯に登校しよう。
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