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雅美様(仮)は続けて、尻餅をついた水色の少女の髪を掴みあげた。
「忠告だけで済ませようと思いましたのに…残念ですわ」
ニッコリと笑う雅美様(仮)。しかし、目は笑っていない。
これは、ちょっとまずいのでは?
大丈夫?水色さん本当にこの状況覆せる手があるの?
「ッッ、こんな所を先生に見られれば、貴女もただでは済まされない」
そうだ、そうだ!退学だ!
こんな危険人物は追放だ!私の学園生活に平穏を!
「は?今更なにを言ってらっしゃるの?先生?学園がこの程度で私に文句を言えないのは貴女もご存知でしょう。先程の衝撃で頭でも狂われまして?」
なにそれこわい。
雅美様(仮)何者ですか。
学園長の弱みでも握ってるんですか?
よければ私にも教えろください。
「それはない。私がさせない。私にはそれが出来る実力がある。貴女とは違って────」
「てめぇ何様だよッッ!!」
ついに雅美様(仮)が本性を現した。
ついさっきまでのお嬢様言葉はどこにいったの。
そして、雅美様(仮)の髪を掴んでいない右手から光が発せられた。
なに?イリュージョン?
って、そんな訳ないよね。それくらい私にも分かる。
あれは、観たことがある。TVでよく『正義の味方』が使っている──
「さぁ、風月。踊りましょう」
───武器の具現化だ。
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