第1章

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アルナイル学園。そこは世界的に有名なヒーロー育成所である。 数々の強きヒーローを世に輩出し、悪から地球の平和を守ってきた。 『この世の悪を打ち砕くには若きヒーローの力が必要だ。さぁ、君も人類のために立ち上がろう! 僕たちは負けない…この世に悪がある限り!!』 そんなCMがここ数日頻繁に流れる。 それもその筈、7月1日から7日までの一週間は全国の中学3年生を対象としたヒーロー適性検査があるのだ。 人生に1度の適性検査が受けられる日は学校ごとに違う。 ついに…この日が来たか… 私はポテチを片手に学校で配られたA4サイズのプリントに視線をおとす。 そこには適性検査の日時と場所が書かれていた。 日にちは7月5日、第一体育館で、私のクラスは午後2時から始まるらしい。 そう、7月5日。 5日である。 「…あー、あと2時間かー」 本日、7月5日でございます。 『この世の悪を打ち砕くには若きヒーローの力が必要だ。さぁ、君も人類のために立ち上がろう! 僕たちは負けない…この世に悪がある限り!!』 うるさいなぁ 大きな液晶画面に映っている金髪のやたらと顔の整った青年が、画面の向こうから笑みを見せる。 紺色のブレザーを羽織、左の胸ポケットの上には金に輝く星が3つ飾られてた。
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