第1章

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それからも彼女との会話は続いた。 会話といっても私は相槌を打っただけなのだが、果たしてこれが会話といえる物なのか、コミュ障でぼっちの私にはわからない。きっと永久に。 「次の方どうぞ」 「私の番だ!じゃあ、また後でね」 またね、と手を振って前に進む彼女。そして、それを精一杯の笑で見送る私。きっと明日は、表情筋が筋肉痛に苛まれるだろう。 「ふぅ……」 彼女は強敵だった。 私の精神力がガリガリと削られたのだから。 これがコミュ力! これが女子力!! これがリア充!!! ……恐ろしい。 コミュ障でぼっc……じゃなくて、孤高な戦士を志す私には天敵だった。 出来ればもう巡り会いたくない相手だ。 「はい、じゃあ、次の方どうぞ」 そしてその後、特に何も起こることなく適性検査は終わった。 きっと、ヒーローの素質を持つ人は「血の色が青だと!?」とか、水晶に手をかざすと「目が目がぁぁぁぁぁぁぁぁ」となってしまう程の光が溢れるのだろう。 そもそも、素質を持っている者は学校に1人いるか居ないか。県で2、3人の超低確率なのだ。 まぁ、こんな田舎に素質を持つ人なんていないでしょう。それに私、ぼっちだし、コミュ障だし……。 こんな女がなれるわけが無い。
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