第1章

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と、思っていた時期が私にもありました。 「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。アルナイル学園は、長きに渡り、正義を育む場として、世界中で活躍する一流のヒーローやヒロインなどを輩出してきました」 コミュ障ヒーロー爆誕!!! コミュ障でも正義の味方になれますかぁぁぁ!? 自分でも未だに信じられない……。まさかぼっちでも素質があったなんて。 分かってからは大変でしたよ。調査結果が家に届いた時、これで勝つる!脱ぼっち!とか考えてたら、自分から何にも言えなかった。 考えてもみてくれ。喋ったことのないぼっち女に「私、ヒーローになる」とドヤ顔で言われたら……殴りたくなるだろう?ぼっち女のくせにって思うだろう? 怖くて言えなかったんだよ! 「では、最後に1つ。今、素質を持つ者が年々減ってきています。なのでどうかその力を人類のために使って下さい。未来の可能性が詰まったその力を、決して、他人の心を傷つけるような事には使わないで下さい」 ここの学園長はいい人そうだ。頭が寂しそうだけど。 そして、入学式は無事に終わり新入生は先輩方に見送られながら退場する。 さっきからすごく気になってた事がある。 私の視界に入る金、青、緑、赤、桃色。 まさか、先輩方がみんな染めてるとは思わなかったよ。 どうやら私は恐ろしい学園に来てしまったようだ。 見よ!私の黒髪を!日本人なら黒でしょう! 確かにCMに出ていたあの辛気臭い人は金髪だったけども。それはきっとあれでしょ?ハーフとかそういうのでしょ?私、知ってるんだからね!
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