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これからのぼっち人生に思いを馳せていると、いつの間にか私が所属するクラスに着いたようだ。
A組って響き、なんだか良いよね。スペシャルな香りがする。
黒板には、出席番号順で座るように指示されており、決められた席に座りぼんやりと教室の様子を眺めていた。
まだ、担任の先生が来る気配はみられない。
なんでチラチラ周りを見てるんだろあの人。いや、あの人だけじゃない。ほとんどの人がそわそわと落ち着きがない。
あ、まさかこれは!
このもどかしいような、甘酸っぱいような空気は!
この青春の第一歩を踏み出そうとしている感じは!
……。
……んー?
いや、なんだこの空気。
わからない。
皆、なんでもじもじしてるの?トイレ?トイレなの?みんな揃って?
トイレならさっき通った所にあったよ?
あ、なるほど。ははーん。恥ずかしくて行けないんだな。
確かにこの静かな空気じゃ大変だよね。
因みに、私は朝いったから問題ない!
ふふ、大丈夫だよ。私は笑わないから。この空気を破るくらい問題ないよ。
問題ないから行っちゃいなよ!
大丈夫だってば。私、笑わない。問題ないよ!
皆を微笑ましく眺めていた時、一人の男子生徒が沈黙を破った。
「俺、埼玉から来たんだけど、お前どっから来た?」
まるで魔法のようだった。
その言葉を皮切りに次々と交わされる言葉。
そして、いつの間にか教室中にその現象が起こり、あっという間にざわめきと共に華やかな空気へと変わった。
なぜ、どうして。
そんな言葉がグルグルと、頭の中を回る。
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